対戦について思うことあれこれpart2

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どうもこんにちは、きりおです。前回に続いて書いていきます。先に断っておくと、レート2000に触るか触らないかのラインで戦っている人間なので、書いてることは2000に辿り着くための方法論ってレベルの話で、その上に向かう人からすれば意識していようとなかろうと当たり前のことだと思います。そういう人たちは読んでも特に得るものはないと思うのでブラウザバック推奨です。

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↑前回の記事はこちら

 

今回書きたいのは環境、流行について、メタの考え方についてです。よろしくどうぞ。

 

以下常体。

 

流行の並びの落とし穴

 

環境、流行という言葉はしばしば使われる。環境にはこれらの並びが存在していて〜とか、環境に多かったのはこれらのポケモンで〜とか、流行のこの並びを対策して〜とかそういう感じで。

 

もちろんある程度の認識は共通である。プレイヤー全体がなんとなくよく見かけるなと思うパーティーや、とりあえず使いやすくてある程度『無難に強い』並びなんかは全プレイヤーが共通して今の流行はこれ、なんて認識している。

 

流行する、環境の中心に居座るというのはまさにこの『無難に強い』ー 言い換えれば、汎用性が高く扱いやすいという要素が関係していると考えられる。対策されていない上に明確にスペックや補完が優秀で強い並びでも、結局のところ使いにくければ(体力管理が難しい、ダメージ感覚が優れていないと難しいなど)、強いプレイヤーか練習を重ねたプレイヤーしかそれを使って勝てないのに対し、ある程度対策されていてもそれを押し返すほど個々のパワーが高く使いやすい並びは、完全にメタが回るまでは雰囲気で勝ちを拾えることもあるので、お手軽に自分が強くなったと錯覚することができる。一般に流行する環境の中心にいる構築のほとんどは『誰でも使えてそのパフォーマンスの平均値が高い』ために、『プレイヤーの心を掴み、使われ続ける』という特徴がある。

 

この流行は悲劇を生んでいるかもしれない。誰でも使えるわかりやすさは本人の練度を無視してある程度の動きを確立することに貢献する。従って、レンタルパーティーで終盤まで潜って上位にいたのに、最終盤その流行への対策、メタが進むと途端に勝てなくなり、慌てて改良版や自作の構築を回すも理解が足りずに、最終日になって地の底に落ちるプレイヤーが一定数いるのは、全て流行に踊らされているからではないのだろうか(そういうシーズンがあったことの自戒)。自分でへなちょこ構築を作り、試行錯誤しながら負け続ける経験は、(もちろんそこからなにも学ばなければ意味はないが)安易に流行の並びを手に取り、雰囲気に流され使い続け、お手軽に勝ちを拾うのに慣れてしまうというリスクがないだけ幸せかもしれない。

 

そうは言っても、なにも流行のパーティーを使うことが悪いわけではない。むしろめちゃくちゃいい経験である。なんだかまるでレンタルパーティー反対、流行否定派、使うのはやめとけ論に見えているかもしれないが、言わずもがな流行には学ぶべき要素がたくさんある。無難に強いを生み出している要素を自分の言葉や理解で形にできれば、どんな構築にも応用できる(サンザシ、カバザシがなぜあれほど流行り、強かったかをより抽象的に抽出し、別の形にできたならいいところまでいけただろう)し、昔から受けループを倒したければ受けループを使ってきつい動きを学べ、とあるように、流行の並びを使って負けた試合からは、自分がその並びに勝つためのヒントも得ることができる。ただ、そうした要素の言語化が済んだあとも、自分が構築を組む面倒臭さや難しさからお手軽に強いパーティーに流され続けるのだけは避けたほうがいい、という話である。

 

実際にどうメタをはるのか

 

お堅い話は置いといて、実際どうメタをはるのか考えていく。

前世代作品までは、一般的にポケモンの有利不利は覆りにくかった。種族値、タイプを考慮して有利なほうが大体勝つ(例外的にZ技があった)のが当たり前だった。しかし今作はダイマックスというHP2倍かつ強力な技の追加効果を3ターン享受する要素が追加され、一概に言い切れなくなってしまった。不利なポケモンダイマックスを切ることで戦況を逆転させる展開が増えてしまったのである。つまり、従来よりも試合の途中で考慮しなければならない相手の動き・選択肢が増えたといえる。

 

上記から、流行に対して強い動きを受け思考で組もうと考える場合はかなりのリスクを孕んでいることを認識する必要がある。というのも、相手がどこでダイマックスを切ってくるかわからないのだから、多少の有利不利はいつでもひっくり返る可能性があるからだ。相手が主導権を握っているところを流していく、かわしていくという構築の組み方では、見えない崩し要素で常に択を押し付けられた試合展開になってしまう。よくこのポケモンに強いからこれ、このポケモンに強いからこれ、と単品で選択してパーティーを作る初心者に中級者以上が注意喚起しているのを見るが、まさにここの部分で、誰もが最初に陥りやすいミスを指摘しているわけである。

 

したがって、流行に対して強い動き、メタをはる際には常にこちらが主導権を握る必要がある。相手がやりたい動きや実現したら強い動きをさせない、相手視点考慮しにくい崩し要素を使って早いタイミングで仕掛けに行くなどの行動がこの主導権を握るという部分の手段である。

具体例を挙げればキリがないので補足すると、メタをはれたと納得できるレベルというのは、

 

大体この流行の並びにはこちらはこの3体を選出して、初手はこいつを出す。

相手は自分の並びに対して初手にこれかこっちを9割出してくる、というような分析が済んでいる(流行の熟知)。

相手のこれが出てきたらこの動き、こっちが出てきたらこの動き、というように、どちらに対しても(あるいはどれに対しても)理想の動きを用意できる初手から展開する。

相手の2手目までは大方予想できていて、こちらの2手目から崩し(相手への択の押し付け)が始まる。一番大事!

 

とまあこのようなことが最低でも5割程度、理想では7割から8割程度再現できる並びのことを指す。

 

しかし最終日にこの完成度のパーティーを作ることはとても難しい。そこで次の話が出てくる。

 

 

流行をどこまでと定義するか、変遷をどう捉えるか

 

ここまでの話は流行の対策をしようという話であったわけだが、もちろん流行は一つではないし、無限に続くわけでもない。流行ってる強い並びはいつのシーズンもいくつかある。そしてそれら全てに対応できた!と思えるような素晴らしいパーティーを仮に作成でき、多くの流行に勝ちまくったとしよう。するとなんとそのパーティーが知らず知らず真似されパクられ気付けば流行になる。まぁ要するに流行というのは一定数にメタられ完全に機能しなくなったタイミングで変遷し、新たに生まれるものである。

 

ん?と思った人もいるかもしれない。先ほどあんなに対策しろ、メタれって言ってたのにいざそれができたらそのメタ意味なくなるじゃん、馬鹿なの?と。自分の中ではこれは半分正解で半分間違いである。

 

メタが回ると意味がなくなるのは確かに正解だ。苦労して作ったそれが機能しなくなる感覚は悍ましいかもしれない。しかし現状のランクマッチのシステムでは最終盤、いくら目まぐるしい変遷があってもその影響を受けるのは本当に限られた上位だけである。少なくともエセ上位から下、自分含め多くの一般人にはあまり関係がない。下の方ではメタられてもなおそれに固執する人間が少し前の流行を変わらず使用し、そのちょっと上ではメタを回しきれていない、それなりに強くて考えられてるけど欠陥もある並びを使用する有象無象で溢れている。にもかかわらずメタをはるのが間違いだと言い切ることはできない。

 

従って、頑張って流行のメタパーティーを作ることは、格下に負けないという意味合いと、ある程度のラインまで順位を上げるために(有象無象の中で勝率をなんとか保つために)必須であるという意味合いがある。

 

さらにさらに補足するなら、そんな完璧なメタがはれるならそのときに上位プレイヤーへの扉が開く。もし順位が高くないのならそれはどこか(もしかしたら構築はよくてもプレイングが悪いといった)欠陥を抱えていて、本当に一握りの上位の練度に対応できていなかったといえる。

 

結論、流行は最終日数日前に自分が確認できているものを最後まで信じ、そのメタをはることに注力、その後の変遷は気にせず練度を上げて、有象無象の中で頭一つ抜け出してちょっといい順位を取る。いい順位をとると自信と良質な対戦経験(強者との対戦)に繋がり、自分の実力に繋がっていく。

 

最後に

前回より長くなってしまいました。書きたいことたくさん書けたかなと思います。未来の自分がどう読むか楽しみです。

 

余談でもう一つ。よくレート2000は一つのラインと言われます。長くそのように言われてきて、僕の中では当たり前にその認識がこびりついてしまっています。

しかし、このライン、一度超えてしまうと二度目以降に感動はなく、なんとなく到達点にしてしまっているけど別段無理な目標ってほどでもなくなります。毎回は無理だけど頑張れば何回かに一回はいけるよねくらいの難易度です。でもそこに辿り着くまでには人によっては年単位で時間がかかると思います。一度到達してしまうと次以降苦しむことがないのに惜しくも1900台で終わって上がりきれず、苦しむ人がたくさんいます。

 

最後は試行回数だという話があります。1900に乗せれる人はやり続ければ2000に乗れる時が来ると。しかしそれは人がいる時の話です。剣盾ももうリリースからかなり時間が経ち、アクティブユーザーは猛者しかいません。プレイヤー全体のレベルが上がっていて、2000到達者は減っている今、闇雲に試合数を重ねても昔より到達は難しくなっている気がします。

 

それでも足掻いているなら、やっぱりそうした人たちには報われてほしいと思いますし、全力で戦いたいなとも思います。

 

今シーズンも頑張りましょう!

 

(構築がないのでどなたか一緒に考えませんか…)